カシオ計算機は,600万画素の画像を1秒間に60フレーム撮れるデジタル・カメラを試作した(ニュース・リリース)。2007年8月31日よりドイツで開催される展示会「IFA」に出品する予定。試作機は1フレームがVGA,300コマ/秒という超高速度撮影も可能。いずれも,これまでのあらゆる民生用カメラの中で群を抜く仕様値である。カシオ計算機は商品化の予定について「1年以内」という目標を挙げている。
使用した撮像素子は,ソニーが開発した超高速CMOSセンサとみられる(学会発表時の記事,日経エレクトロニクスの詳報記事)。公開された仕様によると,動画の符号化方式はMotion JPEG。「カシオ計算機」が既存商品で積極採用しているH.264方式を使っていない。
光学系は12倍ズーム。開放F値は2.7。光学式手ブレ補正機能を搭載。重さは電池・付属品を含まないとき650g。接眼して使うファインダーには20万画素と比較的多画素の液晶パネルを使う。
なお,超高速CMOSセンサを採用した機種は,ソニーも研究開発中だが「商品化に関してはコメントできない」としている。
■仕様表(下記)
有効画素数 | 600万画素 |
撮像素子 | 1/1.8型,CMOSセンサ,総画素数660万画素 |
連写機能 | 60コマ/秒(1コマは600万画素),JPEG |
高速度動画 | 300フレーム/秒,AVI形式,Motion JPEG準拠,VGA |
レンズ・焦点距離 | 9群12枚,F2.7~F4.6,35mm判換算35mm~420mm |
ズーム | 光学12倍ズーム |
手ブレ補正機能 | 撮像素子シフト方式 |
モニター | 2.8型ワイドTFTカラー液晶,約23万画素 |
ファインダー | カラー液晶,約20万画素 |
外形寸法・重量 | 127.5mm(幅)× 79.5mm(高さ)×130.0mm(厚さ), 約650g(電池・付属品含まず) |