図1 NTTドコモが発表したWindows Moble端末「HT1100」(右)と「F1100」(左)
図1 NTTドコモが発表したWindows Moble端末「HT1100」(右)と「F1100」(左)
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 NTTドコモは,Windows Mobile OSを搭載したHSDPA端末「HT1100」「F1100」を発表した(ニュース・リリース)。いわゆる「スマートフォン」に属する端末ながら,フルキーボードではなくテンキーがせり出すスライド式端末とすることで,既存の携帯電話機に近い操作性を実現した。発売時期は2007年第4四半期で,主に法人顧客に向ける。
 
 「HT1100」は台湾High Tech Computer(HTC)Corp.が開発したWindows Mobile端末である。最大の特徴は,全面タッチ・パネルを用いたユーザー・インタフェース「TouchFLO」を搭載したこと。指を画面上にスライドさせることで,アプリケーションの起動や切り替え,画像の拡大・縮小,WWWブラウザーの画面スクロールといった操作を行える。「スタイラスを使わずに,持ち手の親指だけで操作できる」(同社 CEOのPerter Chou氏)。

動画 「HT1100のTouchFLOによるユーザー・インタフェース」(約8.4MB,約1分2秒)
(写真をクリックするとビデオが再生されます)
(動画の公開は終了しました)


 ただし,同様のインタフェースを持つ米Apple Inc.の「iPhone」と比べると,操作に対する画面の追従性は良くない。HT1100に対応するアプリケーションも一部に限られるという。

 このほかHT1100は「YouTube Mobile」などの動画コンテンツを再生するAVプレーヤー,FMラジオなどを備える。NTTドコモはこうしたAV機能をアピールすることで,高性能端末を求める消費者層をも取り込みたい考えだ。対応する無線方式はW-CDMA/GSM/GPRSおよびBluetooth。重さは約120g,外形寸法は107mm×55mm×16.5mmである。
 
 F1100は富士通が開発したビジネス向け端末である。HSDPAに加えて無線LANによるデータ通信機能を持ち,企業向けIP内線電話としても使える。無線方式はW-CDMA,IEEE802.11a/b/gのほか,Bluetoothにも対応する。重さは約130g,外形寸法は112mm×51mm×16.9mmである。

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