シャープと大阪大学大学院工学研究科は,「環境配慮型」の生産技術の共同研究で基本合意した(発表資料)。阪大大学院の超精密科学研究センターにて,阪大側教員6人,シャープ従業員6人の合計12人体制で2009年3月31日まで共同研究を進める。予算総額は1億円を予定している。

 基本合意に至った研究テーマは「水で処理するクリーンな洗浄プロセス」と「省資源で省エネルギーな薄膜形成技術」の2つだ。前者は,薬品を使わずに超純水を用いるなどして洗浄する技術で,実用化すれば環境に対する悪影響を軽減できるほか,設備投資の抑制や生産工程の短縮につながるという。後者は,複数のガスを反応させる薄膜形成技術において,そのガスの選定や組み合わせなどを工夫して高効率化を図るというものだ。

 阪大大学院は超純水や超高純度ガスの供給機能を備えたクリーンルームを有している。新技術は2010年以降に実用化し,シャープの生産拠点で採用していく計画だ。

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