今回発売したソフトウエアを搭載できる「シグナリングテスタ  MD8470A」
今回発売したソフトウエアを搭載できる「シグナリングテスタ MD8470A」
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 アンリツは,携帯電話機の基地局シミュレータ「シグナリングテスタ MD8470A」に搭載するCDMA2000方式対応のソフトウエア2種「CDMA2000シミュレーションキットMX847030A V3.0」および「CDMA2000 AppEase MX847031A」を発売した(発表資料)。CDMA2000方式携帯電話機のアプリケーション試験を大幅に効率化できるという。携帯電話機メーカーや携帯電話向けアプリケーションの開発メーカーに向ける。

 今回発売されたソフトウエアを使用すると,ユーザーがテスト・シナリオを作成することなく,さまざまな基地局動作のシミュレーションができる。CDMA2000 1x方式とCDMA2000 1x EV-DO方式が混在した状態での動作試験や,音声通話,データ通信,ショート・メッセージ・サービス(SMS),SMSとの相互運用性を持つ音声や動画といったマルチメディアに対応したメッセージサービス(マルチメディア・メッセージ・サービス)などのアプリケーション試験が行える。CDMA2000 1x EV-DO Rev.A方式の試験やハンドオフ試験,複数の事業者にローミングできるサービス・エリアにいる際に,契約している通信事業者へ優先的に接続する機能(システム検出)の試験も可能。

 CDMA2000シミュレーションキットMX847030A V3.0は,ソフトウエア「Wireless Network Simulator(WNS)」を搭載する。WNSは,MD8470AにCDMA2000方式の携帯電話機を接続することで,MD8470Aと携帯電話機の双方向の動作を可能にする。また,基本的な通信条件をGUI(graphical user interface)で設定でき,各種のアプリケーション試験における呼接続の状態もGUIで表示される。

 CDMA2000 AppEase MX847031Aは,CDMA2000方式の通信ネットワークの状態を柔軟にシミュレーションする。CDMA2000 1x方式とCDMA2000 1x EV-DO方式の混在状態の動作試験やCDMA2000 1x EV-DO Rev.A方式の試験,複数のセクタおよび複数のキャリアの環境下でのハンドオフ試験,システム検出試験が実施できる。アンリツが独自に開発したAPI(application programming interface)を備えており,シミュレーションのリモート制御が行える。このため,試験システムを効率よく自動化できるという。

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