フィンランドNokia Corp.と伊仏合弁STMicroelectronics N.V.は,第3世代(3G)携帯電話用半導体設計,モデム技術のライセンス並びに供給に関する協力関係を強化すると発表した(発表資料)。Nokia社の半導体事業を,ST社に移譲する計画を協議中である。ST社は,今後,Nokia社から受け継いだモデム,電力管理,RF技術をベースに,3G携帯電話機用チップセットを開発・製造し,Nokia社や他の携帯電話機メーカーにソリューションを提供していく考え。

 移管対象となるNokia社の社員数は,フィンランドおよび英国における約200名で,移管は2007年第4四半期中に行われる予定。

 また,Nokia社は,ST社にHSPA用チップセットの設計を発注した。この案件が,移管される設計部門最初の仕事となり,ST社にとっても初めてのトータルな3Gチップセットの設計受注であるという。

 今回の協業は,Nokia社がチップセットに関する戦略を見直したことに沿ったもの。WCDMA/GSMのデジタル設計に関連するプロトコル・ソフトウエアを含むモデム技術の開発は継続して行っていく。