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 ソフトバンクは2007年8月8日,2008年3月期第1四半期(2007年4~6月)の連結決算を発表した。売上高は6630億8400万円(前年同期比34.2%増),営業利益は787億4600万円(同44.9%増)と増収増益だった。ただし,携帯電話事業を行うソフトバンクモバイル(旧ボーダフォン)の業績は2006年5月1日からの連結であるため,前年同期の業績は2カ月分の携帯電話事業しか含んでいない。それを勘案すると「(営業利益の伸びの)実力値は3割弱程度」(同社代表取締役社長の孫正義氏)だという。

 売上高の内訳は,携帯電話事業が約3890億円,固定通信やブロードバンド,インターネットといったその他の事業が約2740億円。営業利益の内訳は,携帯電話事業が約435億円,その他の事業が約352億円である。

 業績に対するマイナス要因としては,1年間で携帯電話基地局を2万2000局から4万6000局へと2倍以上に増やしたことによる設備投資,ホワイトプランをはじめとする割安な料金プランによるARPU(1契約当たりの月間収入)の悪化などがあった。ARPUは2005年第1四半期には5870円だったが,2006年第1四半期には5590円,2007年第1四半期には5000円と下がり続けている。しかし,携帯電話契約数が増加したことにより,結果的に好調な業績を記録した(Tech-On!の関連記事)。また,固定通信などの既存事業と携帯電話事業とのシナジー効果もあった。例えば,固定通信の法人顧客がソフトバンクモバイルの携帯電話を契約するケースが増えているという。

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