USB技術の普及推進を手がける米USB Implementers Forum,Inc.は2007年7月23日,消費者向け製品に初めてWireless USB規格の認証を与えたと発表した。認証されたのは6製品。米Dell,Inc.のノート・パソコン「Inspiron 1720」,米D-Link Corp.のWireless USBアダプタと4ポートWireless USBハブ,米IOGEAR,Inc.のWireless USBハブとアダプタ,および中国Lenovo社のノート・パソコンThinkPad T61/T61pである。

 Wireless USBはUWB(ultra wideband)を利用した通信の一種。物理層およびMAC層はWiMedia Alianceが定めたMB-OFDM方式を採用している。有線のHigh-speedUSBと同様に,127台までの機器を接続可能で,3メートル以内ならば480Mビット/秒,10メートル以内ならば110Mビット/秒で通信できる。Wireless USB規格の基本部分は2005年5月に完成したが,初回の接続手順を定めたAssociation Modelは2006年3月にずれ込んだ。こうした規格の策定を受けて,米Intel Corp.などがチップや参照設計の開発を実施してきた。今回エンド・ユーザー向けの製品が認証を受けたことで,ようやくWireless USB機器が普及の端緒についたと言えるだろう。

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