米Gartner, Inc.は,2007年の半導体業界の設備投資額が前年比2.7%増の431億米ドルにとどまるとの予測を発表した。2007年1月~3月期に半導体の在庫がふくらんだことなどを受け,約6カ月前に発表した予測(Tech-On!関連記事)を下方修正した。2006年に積極的な投資をした反動などで,2007年はメモリ向けの設備投資が減速するとの見通しだ。

 半導体業界の投資先で最も大きいのは,ウエハー製造設備(wafer fab equipment)である。2007年のウエハー製造設備への投資額は,前年比5.0%増の342億5550万米ドルになる見込み。これは,設備投資以外も含めた半導体業界の総投資額の61%に当たる。Gartner社によれば,このうち54%以上がメモリ製造に振り向けられるという。

 メモリ製造向けの設備投資は,上期はDRAM向けを中心に増加したが,下期には停滞する見込みだ。Gartner社の予測では,DRAM製造向けの設備投資は2007年をピークに,2008年は減少に転じるという。代わって,半導体業界の設備投資をけん引するのは,NAND型フラッシュ・メモリやロジックICになると予測している。


半導体業界の設備投資額の推移(Gartner社の予測による)

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