2M品で内視鏡画像を表示している様子
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3M品でX線画像を表示している様子
3M品でX線画像を表示している様子
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 NEC液晶テクノロジーは,2007年7月11~13日に東京ビッグサイトで開催している「国際モダンホスピタルショウ2007」において,輝度を従来比2倍の900cd/m2に高めた医療モニター向けのカラー液晶パネルを初めて展示した。画素数が1600×1200の,いわゆる「2M(メガ)品」である。「医療モニター向けのカラー2M品としては,業界最高の輝度」(同社)という。

 医療モニターでは,内視鏡や超音波診断装置などで診断したカラーの画像を表示するためのカラー品の需要が高まっている。一方で,X線CT装置やMRIなどで撮影した画像を読影する場合には,高い階調特性が求められるため,輝度の高さが重要になる。そのため,カラー・フィルタを用いないことから高輝度化しやすいモノクロ品が主に利用されている。従来のカラー表示品の輝度では不足だった。そこで,カラー表示品の輝度を高めることで,両方のニーズに対応することを狙った。

 輝度が450cd/m2の従来品に対して,液晶セルの構造や液晶材料,バックライト・シートの構成などの見直しを図り,高輝度化したという。バックライトは冷陰極蛍光管(CCFL)を16本用いる直下型で,従来品と同じであるが,CCFL1本当たりの出力を高めた。

 2M品のほかに,輝度が800cd/m2と高いカラー3M品(画素数は2048×1536)も初めて展示した。いずれもサンプル出荷時期やサンプル価格は未定である。