デルは2007年7月11日,中小企業向けの新ブランド「Vostro」と,同ブランドで販売するパソコン5機種を発表した。同社が進める販売セグメント別ブランド戦略の一環で,大企業向け(「Lattitude」「OptiPlex」「Precision」)と個人向け(「Inspiron」「XPS」)の中間に位置する。

 「これまで例えばノート・パソコンは個人向けと中小企業向けで同じInspironブランドを使ってきた。しかし個人が望む機能と,企業が求める機能は本来違うはず。そこで販売セグメント別にブランドを分けることにした」(クライアント製品マーケティング本部 本部長の中島耕一郎氏)。例えば個人向けのパソコンにはアプリケーション・ソフトウエアの試用版などをインストールしていたが,企業向けにはこうしたソフトウエアは不要と判断した。また,サポート体制を大企業向けと同様のメニューを提供するほか,中小企業向け専用にいくつかのメニューを組み合わせたサポート・パッケージも用意した。

 Vostroブランドで販売するパソコンはノート・パソコン3機種とデスクトップ・パソコン2機種。ノート・パソコンはAMD社のマイクロプロセサを搭載する15.4インチ型の「Vostro 1000」と,Intel社のマイクロプロセサを搭載する14.1インチ型の「Vostro 1400」,15.4インチ型の「Vostro 1500」がある。Vostro 1400と1500はWindows Vistaのみだが,Vostro 1000はOSにWindows XPを選択できる。デスクトップ・パソコンはミニタワー型とスリムタワー型で,いずれも「Vostro 200」という名称が与えられている。すべてBTO形式で販売する。