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 NTTドコモは,携帯電話基地局からの電波が届かなかった場所でも通話を可能にする超小型基地局を2007年秋に商用化する(発表資料)。業務用として,ビルの高層階や地下街における商店,オフィスなどへ展開する。超小型基地局は専用のIPネットワークを介して携帯電話網と接続する構成で,同社は開発品を「フェムトセル」と呼ぶ。フェムトセル関連では現在,ソフトバンクが実証実験を進めている。ただしソフトバンクは家庭への展開を念頭に置いており,携帯電話網との接続には,公衆のIPネットワークを活用する(Tech-On!の関連記事)。

 NTTドコモはこれまでにも,圏外対策として小型の基地局の提供を手掛けている。今回のフェムトセルは,さらに小規模にしたもの。既存の小型基地局は,出力100mWで32ユーザーを収容できる。これに対して開発したフェムトセルの出力は20mWで4ユーザーの収容が可能だ。通信方式は,W-CDMAに対応する。開発品は,2007年7月18日から東京ビッグサイトで開催される「ワイヤレスジャパン2007」に出展する。

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