携帯電話機の通信プラットフォーム開発を手掛けるアドコアテックは,HSDPA方式のデータ伝送に対応したベースバンド処理回路向け技術を開発し,携帯電話機向けLSIの開発メーカーにライセンス供与を始めた。小型のDSP(信号処理プロセサ)を複数使うアーキテクチャで,高いピーク性能と,低消費電力,低コストを実現できるとうたう(発表資料)。

 今回の開発品はHSDPA方式への対応だけでなく,今後実用化されるHSUPAやLTE(Long TIme Evolution)などの仕様を取り込むことを前提とした構成になっているという。「対応規格の拡張や統合の際に,相互干渉を最小限にとどめられる」(アドコアテック)。

 アドコアテックは,NEC,NECエレクトロニクス,松下電器産業,パナソニック モバイルコミュニケーションズ,米Texas Instruments Inc.が出資して2006年8月に設立した合弁会社である(関連記事)。

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