QUALCOMM社がEV-DO Rev.Bをデモ,移動環境でも下り8〜9Mビット/秒を実現
米QUALCOMM Inc.は,CDMA2000 1xEV-DO Rev.Bに準拠する送受信システムを開発,米カリフォルニア州サンディエゴの同社拠点で動作を実演した。EV-DO Rev.Bのシステムを搭載した自動車を用意し,移動時の送受信を実演した。EV-DO Rev.Bの移動環境における送受信の実演は今回が初めて。同社が2007年6月20日からサンディエゴで開催中の「BREW 2007 Conference」に合わせ,記者向けに公開したもの。
EV-DO Rev.Bは,複数のキャリアを束ねることでスループットを高めた伝送方式。キャリアを1本使うEV-DO Rev.Aでは,下り方向のスループットがピーク時で3.1Mビット/秒だが,Rev.Bではこれを9.3Mビット/秒(キャリアを3本使う場合)にできる。このときの周波数帯域幅は5MHz。
EV-DO Rev.Bでは,基地局側をRev.AからRev.Bにアップグレードする際に,ソフトウエアの変更だけで済むという。チップセットやボードの入れ替えなど,ハードウエアの変更作業を軽減できることから,携帯電話事業者にとっては導入時の投資負担を低減できるというメリットがあるとする。
実演では,EV-DO Rev.Aの受信機を3台使って送受信を実行した。500kビット/秒で符号化した動画像を基地局から送信し,自動車内のテレビで再生した。同時にファイル転送のアプリケーションなどを実行し,8〜9Mビット/秒の実効転送レートがあることを示した。走行途中に3本のキャリアを受信する状態から,1本のキャリアのみ受信する状態にハンドオフする実演も行った。ハンドオフしても,動画が滑らかに再生を継続できていることをアピールした。
QUALCOMM社は,EV-DO Rev.Bシステムを,CDMA2000のインフラを導入している通信事業者向けに提供していく考えだ。「Rev.Bは既存の通信事業者が,5MHz幅という周波数を使ってサービスすることを想定している」(QUALCOMM社)。一方で,最大20MHz幅を用いるUMB(ultra mobile broadband)に関しては,新規参入の事業者や,新たに広い帯域幅が割り当てられる時に利用されることを想定している。なお端末向けのRev.B対応チップは,2007年第4四半期のサンプル出荷を予定している(Tech-On!の関連記事)。












