センター側コンセントレータ「ESU-C8」
センター側コンセントレータ「ESU-C8」
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端末側装置「ESU-R」
端末側装置「ESU-R」
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「ESU-C8」と「ESU-R」によるシステム構成例
「ESU-C8」と「ESU-R」によるシステム構成例
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「ESU-C/R」によるシステム構成例
「ESU-C/R」によるシステム構成例
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 NECとNECマグナスコミュニケーションズは,既存の電話配線を利用し,配線距離100m以内で上り・下りとも100Mビット/秒の通信速度を実現する技術を開発した(発表資料)。専用LSI「MG100」により実現するもので,電話線で現行のEthernet(100BASE-TX)と同等の速度を実現するシステム「ESU(Ethernet Service Unit)」シリーズとして通信機器を製品化,2007年6月から発売する。

 DSL技術と異なり,距離を限定することにより,100Mビット/秒を達成した。MG100には,独自のインタフェースの他,IEEEの標準規格FastEthernetも装備し,電話線(2W),UTPでの使用を可能にしている。そのため,様々な通信機器/端末への親和性が高いとする。

 ESUシリーズは,センター側コンセントレータ「ESU-C8」,端末側装置「ESU-R」で構成する。ESU-C8では,フロント・アクセスを採用したことに加え,別売りの金具によりラック・マウントや壁掛けにも対応する。ESU-Rはセンタから給電されるので交流電源は不要。単体対向型「ESU-C/R」(センター/端末両モードで動作,いずれの場合にも交流電源が必要)も用意している。外形寸法は,ESU-C8が44mm×320mm×300mm,ESU-Rが64mm×26mm×86mm。希望小売価格は,ESU-C8 1台にESU-R 8台がセットになった基本システム構成で28万9000円。

 ホーム・ネットワークや監視システムの市場をターゲットとする。通信事業者,配線工事会社に訴求するだけでなく,システム・ベンダーにも組み込み型製品として売り込む構え。今後1年間で国内外20万ラインの販売を目指す。なお,NECらは,同技術を適用した製品を,2007年6月13~15日に幕張メッセで開催されている「Interop Tokyo 2007」,同14~16日に東京ビッグサイトで開催されている「ケーブルテレビショー2007」に出展している。