ノート・パソコンの受託設計・製造大手の台湾Compal Electronics, Inc.(仁寶電脳)は,「UMD」と呼ぶカテゴリの試作品を「COMPUTEX TAIPEI 2007」で公開した。UMDはultra mobile deviceの略で,市販価格と重さの面でスマートフォンとUMPC(Ultra-Mobile PC)の間に位置する。
具体的には「スマートフォンが200~500米ドルで100g台,UMPCが500~1000米ドルで500g前後であるのに対し,UMDは400~500米ドルで300g未満」(説明員)という。「当社が推定した市場規模は明かせないが,スマートフォンでもUMPCでも満たせない需要をつかめる」(説明員)。
UMDという名称や製品カテゴリは,マイクロプロセサを手掛ける台湾VIA Technologies, Inc.も提唱している(ITProの関連記事)。ただし,Compal社は,VIA社のマイクロプロセサは採用しなかった。「5時間の動作時間と280gの本体重量を両立させるため」(説明員)である。
用いたマイクロプロセサは,米Freescale Semiconductor, Inc.の「i.MX31」である。OSは「Windows CE 5.0」。試作品はHSDPAに対応した通信モジュールや,512Mバイトのフラッシュ・メモリを内蔵する。想定するOEM価格や量産時期は明かさなかった。