PV150の外観。液晶パネルを回転させて開くと,QWERTY配列のフルキーボードが現れる。「Bumper(筐体上下のグレーの部分)」は軟質の樹脂でできており,ユーザーが簡単に取り外して「着せ替え」できるようになっている。ディスプレイは2.4型,240×160画素,約6万5000色表示の液晶パネル。本体の外形寸法は64×130×23mm,重さ176g。
PV150の外観。液晶パネルを回転させて開くと,QWERTY配列のフルキーボードが現れる。「Bumper(筐体上下のグレーの部分)」は軟質の樹脂でできており,ユーザーが簡単に取り外して「着せ替え」できるようになっている。ディスプレイは2.4型,240×160画素,約6万5000色表示の液晶パネル。本体の外形寸法は64×130×23mm,重さ176g。
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 シャープが米Danger, Inc.と共同で開発・製造し,米国の携帯電話事業者T-Mobile USA, Inc.が2007年4月25日に米国で発売した「PV150」を入手し,分解を始めた(前編)。

 PV150はPDA型携帯電話機(スマートフォン)の一種で,T-Mobile USA社が主に若者をターゲットに「Sidekick iD」という名称で販売している。2006年7月に発売した同じくシャープ製の「PV200(Sidekick 3)」から機能を削った入門版という位置づけで,2年契約付きで99.99米ドルという低価格で販売されている。

 PV200との外観上の大きな違いは筐体両側を覆う「Bumper」である(写真ではグレーの部品)。軟質樹脂でできており,ユーザーが簡単に取り外せる。背面カバーとセットで,T-Mobile USA社は色違いのBumperを交換部品として29.9米ドルで販売しており,ユーザーが「着せ替え」をして楽しめるようにしている。

 Bumperを取り外すと,筐体を固定しているネジが現れる。表側4本,裏側1本のネジと,液晶ディスプレイを取り付けている2本のネジを取り外すと,筐体が開く。ほとんどの部品が1枚のメイン基板に取り付けられている。表側から見る限り,基板から取り外せるモジュールは,トラック・ボール周りとスピーカー兼十字キー用のスイッチ類くらいである。

後編につづく

動画 「100ドル・スマートフォンを分解(中編)」(約2分16秒)
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Bumperを取り外すと筐体を固定するヘクスローブねじが現れる。
Bumperを取り外すと筐体を固定するヘクスローブねじが現れる。
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ディスプレイを回転させると,これを固定するヘクスローブねじが2本見つかる。これをゆるめるとディスプレイ・モジュールが取り外せる。
ディスプレイを回転させると,これを固定するヘクスローブねじが2本見つかる。これをゆるめるとディスプレイ・モジュールが取り外せる。
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本体とディスプレイは固定金具と一体化されたコネクタで接続する。ディスプレイの回転軸は中空になっており,フレキシブル・ケーブルが中を通る。フレキシブル・ケーブルは最初から少し巻いてある。
本体とディスプレイは固定金具と一体化されたコネクタで接続する。ディスプレイの回転軸は中空になっており,フレキシブル・ケーブルが中を通る。フレキシブル・ケーブルは最初から少し巻いてある。
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筐体上面カバーを取り外した。基板の表面のほとんどはQWERTY配列のフルキーボード用のドーム・スイッチで覆われる。
筐体上面カバーを取り外した。基板の表面のほとんどはQWERTY配列のフルキーボード用のドーム・スイッチで覆われる。
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十字キーのスイッチとトラックボール周りはモジュール部品になっており,メイン基板とはフレキシブル・ケーブルで結ばれる。
十字キーのスイッチとトラックボール周りはモジュール部品になっており,メイン基板とはフレキシブル・ケーブルで結ばれる。
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トラックボール・モジュールは樹脂のフレームをメイン基板にはめ込んで固定している。基板上にはんだ付けされたコネクタ類は上から電源コネクタ,ミニUSB,ヘッドフォン端子。メモリカード・スロットはない。前モデルのPV200では基板左上のパターンで四角く囲われた部分に,Bluetoothのモジュールを搭載していた。
トラックボール・モジュールは樹脂のフレームをメイン基板にはめ込んで固定している。基板上にはんだ付けされたコネクタ類は上から電源コネクタ,ミニUSB,ヘッドフォン端子。メモリカード・スロットはない。前モデルのPV200では基板左上のパターンで四角く囲われた部分に,Bluetoothのモジュールを搭載していた。
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