2007 JavaOne Conference(JavaOne 2007)最終日は,Java生みの親であるJames Gosling氏がGeneral Sessionに登壇。「The Toy Show」と題して,聴衆が楽しめるデモを20件,続々披露した。
Java開発者の関心を集めそうだったのが,最初に登場した「Project D-Light」。マイクロプロセサの負荷率や,ファイル入出力の利用状況,手続きの実行時間などをリアルタイムに表示して,プログラムの動作状況を監視するツールである(図1)。同社が元々持っていたツールである「D Trace」を可視化したツールと言える。可視化することによって,プログラムの課題を素早く発見できるという。2007年5月末にベータ版を公開する予定だ。
またデジタル家電への応用としては,米Twentieth Century Fox社のEVP,Technology StrategyであるDanny Kaye氏が「JavaがBlu-ray Discにおけるユーザーの体験を大きく変える」と語った(図2)。実際にネットワークに接続した2台のBlu-ray Discプレーヤを使って,「Multiplayer Online Trivia Game」のデモを実施。ネットワークを介して二人のプレーヤが,その映画コンテンツに関する知識を競い合うというものである。また,コンテンツ開発コンテストを実施することも併せて明らかにした。
組み込み開発の事例としては,会場内でも販売されていた家庭向けの2足歩行ロボット「RS Media」が登場した(図3)。Java Standard Editionを使って動作などを記述できる。楽曲に合わせてダンスを踊るデモが行われた。また,初日に発表した「Java Realtime Specification 2.0」の事例として,Javaで動作を記述する初めての産業用ロボットや,自動制御のヘリコプターが披露された(図4,5)。