電子機器の設計・製造受託(EMS)大手の2006年度決算をグラフにまとめた。最も目を引くのは,台湾Hon Hai Precision Industry Co.,Ltd.(鴻海精密工業,通称Foxconn)が急成長を続けていること。連結売上高は,対前年度比39%増の1兆3203億台湾ドル(1台湾ドル=3.55円換算時に4兆6922億円)。営業利益率は,5.7%と前年より0.2ポイント向上した。
同社に限らず台湾系EMS企業の成長率は高い。台湾Quanta Computer, Inc.(廣達電脳)は,連結売上高が対前年度比12%増,連結営業利益が同42%増である。台湾ASUSTeK Computer, Inc.(華碩電脳)は,連結売上高を同45%増,連結営業利益を同11%増として,連結売上高で始めてQuanta社を上回った。
以下では売上高と営業利益,営業利益率,総資産利益率(ROA:return on assets)からEMSの業績を紹介する。参考までに,国内で優良電機メーカーとされるシャープの業績も記した。決算の締め日は,台湾系企業が12月末,シンガポールFlextronics Interational Ltd.(以下Flex社)とシャープが3月末,米Sanmina-SCI Corp.が9月末である。