2007年4月27日午前10時にオープンする「eyeVio」のトップページ
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ソニー 会長兼CEOのHoward Stringer氏
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他の動画共有サイトに対する位置付け
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 ソニーは,静止画や動画をWWWサイト上で共有できるようにするサービス「eyeVio(アイビオ)」(http://eyevio.jp)を4月27日 午前10時に開始すると発表した。パソコンをはじめ,「PSP」や「ウォークマン」などソニー製の携帯機器で映像の視聴が可能なほか,米Apple Inc.の「iPod」,任天堂の「Wii」といった他社の機器でもサービスを利用可能にする計画。別のWWWコンテンツ・サービスからeyeVioの機能を利用できるようにAPIを公開するなどして「映像をいつでも,どこでも,そして誰でも視聴できるようにし,積極的に(機器やサービスの)水平展開を図る」(ソニー 会長兼CEOのHoward Stringer氏)という。

 eyeVioは,米YouTubeなどと同様に,デジタル・カメラやビデオ・カメラで個人が製作した映像データを同サイトに投稿できるサービス。YouTubeとの違いは「個人と個人の間のコミュニケーションに重点を置いた点」(ソニー ネットメディア開発部 チーフプロデューサーの本間 毅氏)。例えば,特定のグループ内でプライベートな映像を共有できるようにしたり,映像を投稿したことをメールで特定の相手に通知したりできる。映像データを簡単に編集し,投稿するためのツール「x-Pict Story for アイビオ」を無料で提供する。またeyeVio以外のブログやウィジェット,SNSサービスに映像を貼り付けることができるという。

 今後,携帯電話機,デジタル・カメラなどの携帯機器やセットトップ・ボックス,テレビなどパソコン以外の各種家電機器で映像を視聴できるようにしていく戦略。2007年夏にはHDTV映像信号にも対応する。「WWWサイトから機器まで,トータルにデザインされたサービスを提供できるところはそう多くない」(本間氏)。eyeVioを他社製の機器でも利用可能にする一方で,やはりソニー製の機器を第一に想定したサービスの設計にする考えを明らかにした。

 ソニーにとってeyeVioの運営は,(1)こうしたサービスを利用できるようになることによるソニー製携帯機器や家電製品の価値の向上,(2)広告やタイアップによる直接収入,の2点のメリットがあるという。

投稿内容は24時間,有人で監視

 投稿された映像データは,プライベート向けのものも含めてすべて,公序良俗に反していないか,著作権の問題がないかをソニー側がチェックした上で視聴可能になる仕組み。チェックには24時間の有人監視体制を敷く。「人数は言えないが,海外でチェックする。明らかに問題のある映像は即座に削除し,判断が分かれるものは,映像の提供者とのメールのやり取りの後に許可するかどうかを決める」(本間氏)という。