米QUALCOMM Inc.は,2007年第2四半期(1~3月)の決算を発表した(PDFの発表資料)。売上高は対前年同期比21.1%増の22億2100万米ドル,営業利益は同13.3%増の7億4800万米ドル,純利益は同22.4%増の7億2600万米ドルの増収増益となった。

 部門別に売上高を見ると,主力の半導体部門(QCT:QUALCOMM CDMA Technologies)は対前年同期比23.7%増の12億5900万米ドル,ライセンス部門(QTL:QUALCOMM Technology Licensing)は同18.6%増の7億5900万米ドル,ワイヤレスインターネット部門(QWI:QUALCOMM Wireless & Internet)は同11.2%増の1億9800万米ドルだった。

 QUALCOMM社のCEOであるPaul E. Jacobs氏は,「CDMA2000方式とWCDMA方式向けのチップ・セットなどの販売が前年同期より大幅に成長し,売上高と1株当たり利益を伸ばした。予想を上回るチップ・セットの需要とCDMA2000方式向け製品の好調な出荷により,2007年通期の売上高と1株当たり利益も増加する見通し」と話した。

 2007年度第3四半期(2007年4~6月)については,売上高が対前年同期比13~18%増の22億~23億米ドルになる見通し。2007年通期の売上高は対前年比12~16%増の84億~87億米ドルを見込む。

 なお,QUALCOMM社は,スウェーデンEricsson社及び英Sony Ericsson Mobile Communications社(以下,Sony Ericsson社)と係争中だった携帯電話機に関する特許使用料が,第3四半期に支払われるとの見通しを明らかにした。この見通しは,2007年4月に行われた調停でQUALCOMM社が優勢であると判断されたことを受けてのもの。支払い金額は3000万米ドルで,2004年から2006年の第1四半期までに販売された携帯電話機の特許使用料にあたる。QUALCOMM社は,第3四半期と2007年通期のライセンス部門(QTL)の売上高の予想値に,この3000万米ドルを含めている。2006年第1四半期から現在までと,今後販売される携帯電話機の特許使用料に関しては,調停者の決定に従って行われるとしている。

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