韓国Hynix Semiconductor Inc.の2007年1月~3月期決算は,前年比では大幅な増収増益となったものの,直前四半期からは減収減益となった。売上高は前年同期比で69%増,直前四半期比では6%減の2兆4500億ウォン,営業利益は前年同期比24%増,直前四半期比48%減の4460億ウォンである。

 直前四半期から業績が失速したことについて同社は,NAND型フラッシュ・メモリとDRAMの平均販売単価の急落によるものと説明する。

 NAND型フラッシュ・メモリの平均販売単価は3カ月前と比較して44%も下落したという。出荷量は直前四半期と同等だったため,売上高は直前四半期に対して42%落ち込んだ。出荷量を増やせなかった理由として同社は,生産能力をDRAMに振り向けたことと,60nm世代の量産技術への移行が遅れていることを挙げた。

 一方,DRAMの平均販売単価の下落幅は3カ月間で27%だった。ただし,こちらは出荷量が直前四半期から45%伸びたため,価格下落を吸収して売上高は直前四半期比で4%増となった。フラッシュからDRAMへ生産能力を振り向けたことと,80nm世代の量産技術への移行を進めたことなどで,同社の当初予測を上回る出荷増を達成した。

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