米Adobe Systems Inc.は2007年4月26日,Flashを利用したアプリケーション・ソフトウエアの開発環境「Flex SDK」をオープンソース化すると発表した。FlexはWWWブラウザーに組み込んだFlash Playerで動作するアプリケーション・ソフトウエアを実行するためのフレームワーク。WWWよりも華やかな見かけを備えたユーザー・インタフェースのアプリケーション・ソフトウエア(RIA:Rich Internet Application)をWWW上で実現するための一つの有力な選択肢である。

 同社は2006年6月にFlex SDKを無償で公開しており,Flexの枠内でアプリケーション・ソフトウエアを開発する分にはこれまでも自由に実現できた。今回のオープンソース化によって,Flexを利用した開発者がバグ修正情報を直接提供したり,Flexの拡張機能開発に参加したりすることが可能になる。

 2007年夏までにオープンソース版Flex SDKを公開する計画である。ライセンスの規約としてMPL(Mozilla Public Lisence)を採用。この結果として,ライブラリやコンパイラなどFlex SDKが提供するソース・コードの改変を実施すると,そのコードをオープンソースとして公開することが求められる。この制約を受けたくないユーザー向けに,既存の商用ライセンスのFlex SDKも残すという。また同社の統合開発環境「Flex Builder」はこれまで通り有償で提供する。