【テクノ展】信越化学、Nd-Fe-B磁石のハイブリッド車や電気自動車への適用例を展示
信越化学工業は2007年4月18日、幕張メッセで開かれた「TECHNO-FRONTIER 2007」(主催:日本能率協会、会期は4月18〜20日)で、同社のNd-Fe-B(ネオジム・鉄・ホウ素)磁石を使ったハイブリッド車や電気自動車のモータを展示、併せて最新の製品ラインアップを公開した。
同社はトヨタ自動車の「ハリアーハイブリッド」にNd-Fe-B磁石を供給しており、エンジンおよびハイブリッド変速機のカットモデルを信越化学工業ブースに展示した。また、電気自動車では、富士重工業の「R1e」に供給しており、同車に搭載している出力40kWのモータも展示した。
製品ラインアップでは、ハイブリッド車や電気自動車で現在主流となっている「N39UH」「N42SH」に加えて、より残留磁束密度の大きい「N41TU」「N42UH」「N43TS」「N44SH」を開発、営業窓口への問い合わせによって対応するグレードとした。N44SHは残留磁束密度Brが1.3〜1.36T、保磁力が21kOe以上の性能を持つ磁石だ。
一般にNd-Fe-B磁石では、保磁力を高めて耐熱性を改善するため、重希土類元素のディスプロシウムを加えている。ただし、保磁力は上がるものの、残留磁束密度が低下するという欠点がある。
そのため、同社はNd-Fe-B合金の粒界にディスプロシウムを偏在させ、合金の内部に混ざってしまうことによる残留磁束密度の低下を防ぐ「粒界拡散合金法」と呼ぶ製造方法を開発した。今後、問い合わせ対応の四つのグレードや新規に開発するグレードには新製造方法を適用して、ディスプロシウムの使用量を削減していく考えだ。
残留磁束密度の高いグレードに切り替えた場合は、同じ性能であれば磁石の使用量を減らすことができる。モータの外径もしくは厚みを削減することで、モータの小型化が可能になり、電磁鋼板やコイルなどの材料コストも抑えられるとする。粒界拡散合金法を使った場合、磁石の製造工程はやや増えるが、ディスプロシウムの使用量は減るので磁石そのものもコストも下げられる可能性がある。












