米Google社 Chairman of the Executive Committee and CEOのEric Schmidt氏(右)
米Google社 Chairman of the Executive Committee and CEOのEric Schmidt氏(右)
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 「『YouTube』にアップロードされた著作権に問題があるコンテンツを自動的に削除するソフトウエアを開発しており,数社の協力を得ながら試験をしているところだ」──。米ネバダ州ラスベガスで開催中の「NAB2007」で,米Google, Inc. CEOのEric Schmidt氏はこのように語った。協力している企業の名前などは明らかにしなかったが,数カ月のうちに実用化できるという見通しを示した。

 ニュース・キャスターとして知られるJohn Seigenthaler氏が質問しながらSchmidt氏がそれに答えていくという形式で進められたセッションでは,Google社が直近に発表した企業買収などにも話が及んだ。インターネット広告大手の米DoubleClick, Inc.を約31億米ドルで買収することについてSchmidt氏は,「DoubleClickが持っているツールと,我々が持っているツールを組み合わせれば,広告主により大きな効果を与えられる」と説明した。また米Clear Channel Communications, Inc.の事業部門であるラジオ放送大手のClear Channel Radioとラジオ放送の広告で提携したことについては,「我々が協力することで,Clear Channelはより多くの収益を上げられるようになるだろう」と自信を見せた。

 Schmidt氏は,「Googleは新しい現象だ」とし,既存のテレビやラジオを置き換えるものではないとの考えを示した。Clear Channel Radioとの提携で言及したように,Googleの技術がテレビやラジオの広告市場の拡大に寄与できると主張した。