モバイルWiMAXのロードマップを説明するインテル庄納氏
モバイルWiMAXのロードマップを説明するインテル庄納氏
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 インテルは,広域無線アクセス規格WiMAXを一つの要素とする同社のブロードバンド環境構築に対する現在の取り組みと,WiMAXの現在の規格策定状況について都内で会見した。米Intel Corp.が代表を務めるWiMAXフォーラムのメンバーが400社を超えたことや,現在は補完関係にある携帯電話とモバイルWiMAXが2010年ごろに融合する可能性を示すロードマップなどを紹介した。

 インテル事業開発本部本部長の宗像義恵氏は,Intelの掲げる「Intel World Ahead Program」が想定する新興地域の10億人に対するソリューションは,現在のノート・パソコン(PC)やデスクトップPCではない新しい低コストのプラットフォームが必要,とした。150~200米ドル程度の低価格な「Classmate PC」やWiMAXを中心とするブロードバンドの環境によってデジタル・デバイドをなくすとともに,機器だけでなくそれに必要な教育プログラムやコンテンツ作成にも同社は積極的に取り組んでいる,とした。

 インテル研究開発本部ワイヤレス・システム・グループ シニア・リサーチャーの庄納崇氏は,世界規模でのデジタル・デバイド解消のために,WiMAXが果たす役割は大きいとした。ただし,日本ではADSLや光ファイバによるブロードバンドが先行したため,特に都市部でのWiMAXの需要は難しいとした。また,固定型WiMAXとモバイルWiMAXの中間として固定局を屋外で使う発展型WiMAXの動きもあるとした(Tech-On!関連記事)。