事故現場(写真:信越化学工業)
 信越化学工業の直江津工場(新潟県上越市)で2007年3月20日16時25分ころ,爆発・火災事故があった。重体2人,重症4人を含む負傷者17人が出たほか,一時は近隣住民およそ数十人が緊急避難する事態となった。

 爆発が起きたのは同工場内のメチルセルロースの製造施設という(Tech-On!関連記事)。信越化学はメチルセルロース市場において世界首位グループの一角を担っている。同社はドイツにも製造拠点を有しており,直江津工場が製造を再開するまではドイツ工場の稼働率を上げて対応する。

 事故原因について信越化学は「現時点ではまだわからない」としており,爆発が起きた正確な位置についても「把握できていない」とする。当局(警察,消防,新潟県,経済産業省)の現場検証は2007年3月21日に始まったが,21日は下見のようなものだといい,本格的な調査は2007年3月22日から進められる。