市場調査会社のマイボイスコムは,音楽コンテンツのダウンロードに関するアンケート調査の結果を発表した(結果の概要)。2007年1月にインターネットで調査した。2004年,2005年にも同様の調査をしており,今回の調査は3回目である。

 調査によると,音楽コンテンツのダウンロードを経験したことがある人の割合は57%。パソコンと携帯電話機それぞれで有料/無料に分けて質問したところ,経験者の中では,「パソコンで無料ダウンロード」をしたことのある人が35%と最も多かった。パソコンと携帯電話機を合わせた無料ダウンロードの経験者は57%,有料ダウンロードの経験者は40%で,無料ダウンロードの経験者の方が20ポイント近く多い結果となった。

 ダウンロードにCDの購入やレンタルなども加えた,音楽視聴に1カ月に支払う金額では,「0円」と答えた人が51%で最も多かった。次に金額が低い「500円未満」が23%で2番目に多い。それ以降は,金額が上がるほど回答者の割合が下がっていく。無料ダウンロードを利用したことがある人が多いことと合わせると,音楽視聴にあまりお金をかけない実態が窺える結果である。

 「音楽視聴時に利用する機器は?」との問いには,「パソコン」と答えた人が49%で最も多かった。次いで多いのが「ステレオ・コンポ」の48%。3位が米Apple, Inc.の「iPod」や米Digital Networks North America, Inc.の「Rio」などの「デジタル・オーディオ・プレーヤー」の28%,4位がCDやMDなどの「その他の携帯型オーディオ・プレーヤー」の27%,5位が「携帯電話機」の14%である。2005年の前回調査と比べると,「デジタル・オーディオ・プレーヤー」は8ポイント,「携帯電話機」は4ポイント増加したが,「ステレオ・コンポ」は10ポイント,「その他の携帯型オーディオ・プレーヤー」は9ポイント減少した。

 音楽コンテンツをダウンロードするWWWサイトを選ぶときに重視する点は,「曲の検索がしやすい」ことが51%でトップ。2~4位の回答は,「最新の曲が充実している」,「幅広いジャンルの曲が充実している」,「無料でダウンロードできる曲が充実している」で,それぞれ40%前後である。回答者が薦めるダウンロード用のWWWサイトは「iTune Store」が1位で,2位は「mora」だった。

 「今後音楽コンテンツのダウンロードを利用したいか?」への回答は,「利用したい」が18%,「やや利用したい」が29%とそれほど高くない。ただ,前回までの調査結果と比較すると,徐々に利用意向は増加している。「利用したい」と「やや利用したい」の回答を合わせた割合は,今回の47%に対して第1回目では40%,第2回目では44%だった。