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TDK,磁気特性を高めたフェライト磁石を開発【訂正あり】

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2007/02/20 10:55
根津 禎=日経エレクトロニクス
TDKのフェライト磁石の特性
TDKのフェライト磁石の特性
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 TDKは,最大エネルギー積などの磁気特性を高めたフェライト磁石「FB12シリーズ」を開発した。フェライト磁石は自動車向け電装品や白物家電,FA機器などのモーターで幅広く利用されているもの。今回,最大エネルギー積などを高めたことで,モーターの小型化や軽量化を図ることができる。

 今回,同社の従来品「FB9シリーズ」に比べてエネルギー積を約20%程度高めたという。保磁力(Hcj)の高い品種で比べると,開発品は42KJ/cm3で,同社従来品「FB9H」は35kJ/cm3だった。Hcjは外部磁界が変化する環境下で,どのくらい磁石としての性能を保ちやすいかを表す。今回のフェライト磁石では,Hcjと磁力の強さを表す残留磁束密度(Br)も高めている。さらに,Hcjなどの磁気特性が温度によって変わりにくくしている。具体的にはFB9シリーズに比べてHcjの温度係数(単位は%/K)を1/2以下に抑えたという。

 今回,磁気特性を高めることができた主な理由は二つある。一つはランタン(La)やコバルト(Co)の量を変更したこと。もう一つは磁石を構成する結晶粒子の大きさを1μm以下にし,かつ粒子の大きさのバラつきを抑えたことである。

 現在,FB12シリーズは2種類ある。Brが460mT,Hcjが430kA/mの「FB12H」と,Brが470mT,Hcjが380kA/mの「FB12B」である。量産品の温度係数は未定であるものの,例えばFB12Hの試作品では,温度係数を同社従来品の約1/3まで抑えたものを作製できたという。温度係数は今後,量産に向けて決定し,仕様公表する予定。2007年末から量産し,その後さらに品種を増やす。

 なお,最近NEOMAXも同社従来品よりも残留磁束密度や保磁力を高めたフェライト磁石を開発している(Tech-On!関連記事)。

【訂正】本記事では当初,TDKへの取材を基に磁気特性を高められた主な理由として,「新しい元素を添加し,併せてランタン(La)やコバルト(Co)の量を変更した」としておりました。しかし後日,新しい元素は添加していないとの修正説明があったため3段落目の文章を訂正いたしました。また,本記事では当初,取材を基にFB12シリーズの温度係数の数値を掲載しておりましたが,「量産品については温度係数をまだ決めていない」(TDK)との申し入れがありましたので,記事の内容を一部変更しました。お詫びして訂正ならびに修正いたします。

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