図1 録画もできるBlu-ray Discプレーヤー
図1 録画もできるBlu-ray Discプレーヤー
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図2 AQUOSハイビジョンレコーダーの製品群
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図3 AQUOSをつないで録画する場合
図3 AQUOSをつないで録画する場合
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図4 Blu-ray Disc対応パッケージ・メディアのタイトル数
図4 Blu-ray Disc対応パッケージ・メディアのタイトル数
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 シャープは,Blu-ray Discに対応するプレーヤー「AQUOSブルーレイ」と,DVD搭載HDDレコーダー「AQUOSハイビジョンレコーダー」を5機種の合計6機種を発表した(発表資料1発表資料2)(図1,図2)。AQUOSブルーレイはチューナーを搭載しないプレーヤーであるものの,テレビやHDDレコーダーと接続することでこれらの機器からの映像データを録画する機能も備える。AQUOSハイビジョンレコーダーでは,高速赤外線通信であるIrSS(IrSimpleShot)にレコーダーとしては業界で初めて対応した品種を3機種そろえた。これにより,IrSSを備えたカメラ付き携帯電話機から,IrSSを使ってレコーダーに写真データを転送できるという。

 価格はすべてオープン。発売時期と店頭予想価格は,AQUOSブルーレイが2007年3月20日と15万円前後。AQUOSハイビジョンレコーダーは,IrSS対応品がいずれも2月20日発売。店頭予想価格は,1TバイトのHDD搭載品が20万円前後,500Gバイト品が15万円前後,250Gバイト品が11万円前後。IrSS機能を搭載しない品種は,3月20日の発売。店頭予想価格は,500GバイトのHDD搭載品が11万円前後,250Gバイト搭載品が9万円前後である。

「AQUOSユーザーにもっと楽しんでもらう」


 AQUOSブルーレイの録画機能は,シャープの液晶テレビ「AQUOS」や,これまで同社が販売してきたAQUOSハイビジョンレコーダーと接続して使うことで効果を発揮する。例えば,同社の液晶テレビAQUOSとIEEE1394で接続すると,液晶テレビの地上デジタル・チューナーなどを利用してハイビジョン放送の番組をBlu-ray Disc媒体に録画できる(図3)。あるいは,AQUOSハイビジョンレコーダーとIEEE1394で接続し,録画したハイビジョン番組をBlu-ray Disc媒体に記録(ムーブ)できる。これによって,これまで録画してきたハイビジョン映像を,画質を落とすことなく長期保存(アーカイブ)可能になったとする。記録可能な媒体は,「BD-RE Ver2.1」の1層媒体のみ。2層媒体にも技術的に対応可能だが,媒体のコストを考えて1層媒体だけに対応させたという。「2層媒体は1枚5000円くらい。1層媒体ならば,2000円ちょっとで購入できる」(同社)

 IEEE1394を備えた他社のテレビやHDDレコーダーと接続したときの動作確認はしておらず,あくまでもシャープ製品との接続を想定しているという。シャープがAQUOSブランドで販売してきた液晶テレビの世界における累積出荷台数は1000万台を超え,AQUOSハイビジョンレコーダーの同台数は100万台に達しており,録画機能を使える潜在ユーザーは多いとみる。シャープ・ユーザーの抱え込み戦略に見えるが,「今までのAQUOSユーザーにもっとAQUOS製品を楽しんでもらう」(同社 代表取締役専務 AV・大型液晶事業統轄の片山幹雄氏)とし,決してユーザーの抱え込みを狙っているわけではないとした。

Blu-ray市場の30%は取りたい


 シャープによれば,2007年度はBlu-ray Disc対応機が普及する段階に入ったという。2006年末からBlu-ray Disc対応のパッケージ・メディアが増え出し,2007年度には3000タイトルに達するとみる(図4)。DVD対応機の場合,パッケージ・メディアが3000タイトルに達するころから普及が始まったという過去の経験があるためである。ただし,同社は,Blu-ray Disc対応機が光ディスク対応機の国内市場全体に占める割合は,2007年でも10%程度とまだ少ないと推測する。このBlu-ray Disc対応機市場の中で,シャープは2007年に30%のシェアを取りたい考えである。