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「DRMは要らない」,Apple社のJobs氏が主張

  • 今井 拓司=日経エレクトロニクス
  • 2007/02/07 10:39
  • 1/1ページ

 「なぜ,4大レコード会社はDRMシステムによる保護なしの音楽配信をAppleなどに認めた方がよいのか?なぜなら,DRMはこれまで海賊行為を止めることができなかったし,これからも多分そうだからだ」。米Apple Inc.のCEO,Steve Jobs氏が"Thoughts on Music"と題する文章を発表した(原文)。その中で同氏は,DRM(デジタル著作権管理)技術に対する見解をこう語った。

 この文章の中で同氏は,音楽配信の将来について三つの選択肢があるとして,それぞれについてコメントした。第1の選択肢は,現在のように配信事業者が独自のDRM技術を運用し続ける方法。現在同社が取っているこの立場には,一つのDRM技術に対応した楽曲をたくさん購入すると,その技術に対応したプレーヤーを利用しつづけなければならなくなるとの批判がある。これに対しJobs氏は,平均的なiPodではiTunes Storeで購入した楽曲は格納された楽曲の3%以下であり,それ以外はCDなどのどの音楽プレーヤーでも利用できる楽曲であるため,事実上拘束力はないとした。

 第2の選択肢は,独自のDRM技術を他社に公開する方法。これまでApple社は,この方法に否定的な立場をとり続けてきた。Apple社がDRM技術「FairPlay」を公開しない理由としてJobs氏は,(1)他社にライセンスするとDRM技術の安全性を保証する秘密が外部に漏れる恐れが増えること,(2)多くの会社にDRM技術をライセンスすると,秘密が流出した際に音楽配信サービス,パソコン上のソフトウエア,携帯型音楽プレーヤーのそれぞれを修正する作業が膨大になることを挙げた。

 同氏が消費者にとって最善と主張した第3の選択肢が,DRMによる保護なしの音楽配信である。同氏がDRM技術に懐疑的な理由は,大手レコード会社がDRM技術で保護した音楽配信で販売している楽曲は全体のごく一部に過ぎず,10倍以上の楽曲を全く保護のないCDで販売していることによる。

 現在Apple社には,欧州などでFairPlayを他社にもライセンスするよう圧力が掛かっている。これに対し同氏は最後にこう述べた。「DRMシステムに関する懸念のほとんどは欧州の国で起きている。現在の状況に不満があるならば,音楽会社にDRMなしで曲を販売するようにし向けるべきだ。欧州には4大レコード会社のうち二つ半がある。UniversalはフランスVivendi社の100%子会社だし,EMIは英国の会社だ。Sony BMGはドイツのBertelsmann社が50%保有している。彼らがAppleなどにDRMなしの音楽をライセンスするようになれば,本当に相互運用性のある音楽市場ができる。Appleは心からこれを歓迎する」。

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