三菱自動車工業の2006年10月~12月期決算は,純損益ベースで黒字に転じた(発表資料)。売上高は前年同期とほぼ同等の5387億1800万円,営業利益は前年同期の7倍超となる118億9000万円,純利益は前年同期から約87億円改善して43億3700万円だった。直前四半期に営業損益ベースで黒字化したのに続き,純損益でも赤字を脱した。同社が四半期ベースで純利益を計上するのは今回が初めて(同社は2004年度より四半期業績を開示している)。2006年4月~12月の9カ月累計では118億円の純損失だが,通期(2006年4月~2007年3月)では2002年度以来,4年ぶりに純利益を計上する見通しだ。

 9カ月累計の自動車販売台数は,前年同期比8.7%減の89万9000台だった。ドイツや英国,台湾,中国などでの販売不振が響いた。一方,国内では,2006年1月に投入した軽自動車「i(アイ)」が期初から業績に寄与していることや,SUV「アウトランダー」の売り上げ好調により,前年同期より7000台多い17万台を売り上げた。米国やロシア,ウクライナにおいても販売台数を伸ばしている。


《訂正》記事掲載当初,「純利益は前年同期から約360億円改善して14億4000万円」としていましたが,正しくは「純利益は前年同期から約87億円改善して43億3700万円」でした。お詫びして訂正します。

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