図◎財務・IR担当 執行役員 田川丈二氏
図◎財務・IR担当 執行役員 田川丈二氏
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 日産自動車は2007年2月2日、2006年度第3四半期の決算発表において、2006年度通期の見通しを下方修正すると発表した。連結営業利益は当初見通しの8800億円から7750億円に、純利益を当初の5230億円から4600億円に引き下げ、7年ぶりに減益になるとの見通しを示した。Carlos Ghosn氏が同社の社長に就任以来、初めての減益となる。

 減益について、北米でのインセンティブの上昇、車種構成の悪化、原材料の高騰、エネルギ費の上昇、金利の上昇など、当初見込んでいたリスク要因が、為替影響などのプラス要因を大きく上回ったとした。また、同社の主力市場である北米において、新車発表の間が日産ブランドで15カ月、Infinitiブランドで18カ月も空き、収益を上げられなかったという。

 米国では2006年秋に投入した新型車が好調で2007年1月の前年同期比がプラスになったものの、市場全体の需要が落ち込んだこともあり、当初予想していた二桁増には至らなかった。こうした状況から、回復ペースは遅く第4四半期も厳しい状況が続くと判断した。

 2006年度第3四半期の決算は、連結売上高が前年同期比1.8%増の2兆3428億円、営業利益は1831億円で同16.6%減、純利益は同22.6%減の1044億円となった。連結売上高は、為替や連結対象変更などの影響を除いた実質ではマイナスになるという。

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