ペンタックスは2006年4月~12月の9カ月間の業績を発表した。売上高は前年同期比10.3%増の1174億2800万円,営業利益は同20.2%増の38億9200万円だった。10月~12月の3カ月では前年同期に比べ,15%の増収,2%の増益である。ライフケア事業とオプティカルコンポーネント事業の不振を,イメージングシステム事業の好調が補った格好だ。

 イメージングシステム事業は2006年10月~12月の3カ月間に売り上げ,利益ともに急伸した。売上高は前年同期比25%増,営業利益は約2.8倍に拡大している。11月に発売したデジタル一眼レフ・カメラ「K10D」が国内外で好調に売り上げを伸ばしたという。10月~12月のペンタックスのデジタル・カメラ販売台数は83万台,うち10万台が一眼レフ機だった。同社は,2006年度通期における一眼レフ機の売り上げ予測を当初の23万台から30万台へ引き上げた。

 ライフケア事業は,10月~12月における営業利益が前年同期比43%減と低迷した。競争激化に伴う内視鏡の値下げなどで利益率が低下。投入が遅れている新製品も,一部は2007年度にずれこむ見込みという。

 オプティカルコンポーネント事業は,10月~12月に微小レンズの顧客の機器メーカーに生産調整があったこと,デジタル・カメラ用モジュールの価格下落が続いたことなどで,10月~12月の3カ月間の営業利益は前年同期の約1/4にまで落ち込んだ。

合併相手のHOYAは好調

 一方,2007年10月にペンタックスとの合併が決まっているHOYAの2006年4月~12月期決算は,売上高と営業利益で過去最高を更新した。売上高は前年同期比14.4%増の2906億2600万円,営業利益は同7.2%増の825億8200万円。半導体製造用のマスクやハード・ディスク装置用ガラス・ディスクの売り上げが好調だ。代表執行役CEOの鈴木洋氏は,2007年1月22日に行われた決算説明会で,合併について「(ペンタックスの)研究開発のパイプラインの中に入っているものに期待している」と語った(Tech-On!関連記事)

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