デンソーの2006年10月~12月期決算は,売上高が前年同期比14.7%増の9278億8400万円,営業利益が同3.3%増の890億9600万円と増収増益だった(発表資料)

 自動車部品は全ての製品部門で2ケタの増収を達成した。全社に占める売上比率の高いところでは,車載エアコンや冷却機器などを扱う「熱機器」部門(売上比率32%)は10%の増収,エンジン機器や各種バルブなどを扱う「パワトレイン機器」部門(同23%)は18%の増収,走行安全用のセンサやカーナビを扱う「情報安全」部門(同16%)は17%の増収だ。

 所在地別にみても,売り上げは全地域で前年実績を上回った。特に欧州ではエアコンなどの売り上げが増えて,26%と高い成長率を示した。米国の自動車市場は,「ビッグ3」(米General Motors Corp.,米Ford Motor Co.,ドイツDaimlerChrysler AG)が不振だったものの(Tech-On!関連記事),日本メーカーの輸出が好調で,全体としては前年同期を上回る水準で推移したという。

 直前四半期までの勢いに比べて利益の伸びがやや鈍ったのは,材料価格の高騰が主因である。銅やアルミ,樹脂といった素材の価格上昇が,経常損益ベースで前年同期に対して133億円のマイナス要因になっているという。

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