太陽誘電は,新潟県上越市にセラミック・コンデンサの生産拠点を設立する。100%子会社「新潟太陽誘電」を2007年1月30日に設立し,小型大容量の積層セラミック・コンデンサを2008年4月より生産する計画だ。資本金(準備金含む)は20億円。さらに2007年度(2007年4月~2008年3月)に約60億円を投じる。

 セラミック・コンデンサは太陽誘電の売上比率で約4割を占める主力製品群。中間期(2006年4月~9月)の売上高は前年同期比35%増の447億円だった。現在は国内(群馬県),韓国,中国,フィリピン,マレーシアに生産拠点を構える。薄型テレビや携帯電話機など向けに今後も需要拡大が見込めることから,玉村工場(群馬県佐波郡玉村町)に製造ラインを増設するなど,2006年度に約150億円を投じて生産能力の増強を図っている。今回の新工場建設もこうした生産拡大の一環という。

 これまで太陽誘電の国内生産拠点は本社のある群馬県に集中していたが,今回は初めて県外に新工場を建設する。「群馬に増設するにも限界があり,広い土地(今回取得したのは約15万m2)が必要になった。ハイエンド品の生産拠点ということで国内を選択した。新潟を選んだのは,広大な土地が取得でき,群馬の拠点との連携もしやすいから」(同社広報)。