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手ブレ補正の効きを簡単に定量化,電通大と船井が開発

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2007/01/29 19:04
大槻 智洋=日経エレクトロニクス
図1 定量評価システムの構成
図1 定量評価システムの構成
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 電気通信大学 電気通信学部 情報通信工学科の西 研究室と船井電機は,カメラの手ブレ補正機能に対する定量評価技術を共同開発した。用いるハードウェアは,ごく一般的なカメラと,液晶ディスプレイを接続したパソコンだけ(図1)。カメラに加速度センサなどを追加する必要はない。こうした簡素な構成で,手ブレに関する3つの回転角の変化を求めた例は「ほかにない」(電気通信大学 助教授の西一樹氏)という。

 電気通信大学らは今回の評価技術を,最近発売されたデジタル・カメラに適用した結果も示した。手ブレ補正の効果(図2)や,機種によって異なる補正効果(図3)を数値で示している。これまでユーザーは,カメラ・メーカーによる「シャッター・スピード2段分」(手ブレ補正をオンにしたとき手ブレ起因の画像のズレは,手ブレ補正をオフにし露光時間を1/4に短縮したときと同じ)といった説明を基に,主観的に補正効果を判断するしかなかった。しかも効果測定の基準は,カメラ・メーカーによってバラバラだった。

動画を撮影


 今回の評価システムでは,パソコン用の液晶ディスプレイに映した60フレーム/秒の動画を撮影する。各フレームは,手ブレによる回転がわずかでも多重記録後に検出が容易なパターンを備えている。

 例えば露光時間が1/10秒ならば,6枚程度のフレームが1枚の画像に写り込む。この撮影結果と元の動画の各フレームを照合すれば,各フレームを撮影している間の回転を3軸(パン・チルト・ロール)で検出できる。さらに各フレームの表示順を評価者は分かっているので,検出した回転角を時系列に並べることで回転角の変化を求められる(図4)。

 この方法では回転角の変化を追跡する際の時間分解能が液晶ディスプレイのリフレッシュ間隔である1/60秒に限られる。ただし「ディスプレイの代わりに高速に点滅するLEDアレイを撮れば,その点滅速度まで時間分解能を高められる」(電気通信大学の西氏)。3次元軌跡の計算に要する時間は現在のアルゴリズムで,最大動作周波数が3GHzのPentium4を搭載したパソコンを用いたとき,3秒ほどという。

 今回の評価技術に関する相談は,TLOであるキャンパスクリエイトが受け付けている。

図2 右上の手ブレ補正機能をオフにしたときと比べて,オンにしたときはパンとチルト方向の回転角が小さい。図は次の手順で作成した。まず手ブレ機能をオフにして30枚,オンにして30枚の静止画を撮る。次に画像について手ブレの回転角(パン・チルト・ロール)を計算した後,その結果をプロットした。露光時間は1/10秒。なお手ブレは6軸方向の動きだが,3軸の回転運動が支配的で,残る平行移動の3軸は無視できるとされている。
図2 右上の手ブレ補正機能をオフにしたときと比べて,オンにしたときはパンとチルト方向の回転角が小さい。図は次の手順で作成した。まず手ブレ機能をオフにして30枚,オンにして30枚の静止画を撮る。次に画像について手ブレの回転角(パン・チルト・ロール)を計算した後,その結果をプロットした。露光時間は1/10秒。なお手ブレは6軸方向の動きだが,3軸の回転運動が支配的で,残る平行移動の3軸は無視できるとされている。
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図3 国内大手カメラ・メーカーがそれぞれ最近発売した機種を使って補正効果を測った。実験に用いた露光条件に限って言えば,チルト方向とパン方向はBの補正効果が高かった。露光時間は1/10秒。(一部表現を修正しました。1/29 22:30)
図3 国内大手カメラ・メーカーがそれぞれ最近発売した機種を使って補正効果を測った。実験に用いた露光条件に限って言えば,チルト方向とパン方向はBの補正効果が高かった。露光時間は1/10秒。(一部表現を修正しました。1/29 22:30)
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図4 測定アルゴリズムの概要。開始直後の「高速切り替え提示したテストパターンを撮影」とは,画像をあらかじめ定めた順序で次々(実験に用いた液晶ディスプレイでは60Hzで)表示し,それらを評価対象のカメラで撮影することを意味する。
図4 測定アルゴリズムの概要。開始直後の「高速切り替え提示したテストパターンを撮影」とは,画像をあらかじめ定めた順序で次々(実験に用いた液晶ディスプレイでは60Hzで)表示し,それらを評価対象のカメラで撮影することを意味する。
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