技術者の派遣事業などを手掛けるアルプス技研は,2006年通期の業績予想を下方修正した。売上高で約2億円,純利益で約3億円,前回予想を下回る見込みで,修正後の売上高は215億9200万円,純利益は4億700万円である。修正の要因は,次世代DVD(HD DVDとBlu-ray Disc)市場の立ち上がりが遅れていることにあるという。

 アルプス技研は,次世代DVD向け光ピックアップの検査装置を開発するベンチャー企業のディスクウエアに2002年より資本参加,現在では株式保有比率を約36%まで引き上げている。ディスクウエアにおける検査装置の開発は順調に進んだものの(Tech-On!関連記事),機器市場の立ち上がりが予想通りには進まなかったために開発費負担が先行し,業績への寄与が遅れている状況だ。アルプス技研は次世代DVD市場の立ち上がりについて「もう1~2年は早いと予想していた」(広報)。

 こうした市場環境を受けてアルプス技研は,財務の健全化を目的として,持分法適用会社であるディスクウエアに対する債権や債務保証,株式の全額に対して引き当て・評価損などを特別損失として計上することにした。特別損失は連結で6億6300万円に上る。