会見に臨むインテル 代表取締役共同社長の吉田和正氏
会見に臨むインテル 代表取締役共同社長の吉田和正氏
[画像のクリックで拡大表示]

 米Intel Corp.は,2006年第4四半期の決算発表(10~12月)に合わせて東京都内で記者会見を開催した(Tech-On!関連記事)。会場ではインテル 代表取締役共同社長 Vice President of Sales & Marketingの吉田和正氏が登壇し,2007年の事業戦略を語った。

 マイクロプロセサ事業では,クアッドコア品をサーバー機やワークステーションだけでなく,パソコンにも展開する。プラットフォーム「Centrinoモバイル・テクノロジ」に関しては,携帯機器向け,家庭向け,企業向けと3分野に展開しつつ,さらに機能を拡張していくとした。例えば2007年前半に,Centrinoに「Core 2 Duo」を採用し,さらに次世代の無線LAN技術であるIEEE802.11nを搭載するという。

 さらに2007年から45nm品の量産を開始する。量産化に伴い,2007年に投じる予定の設備投資費55億米ドルの大部分を量産設備の建設にあてるという。具体的には,まず2007年後半に米国のオレゴン州にある工場「Fab D1D」とアリゾナ州にある「Fab32」で量産を開始,2008年後半にはイスラエルの「Fab28」で量産する予定。Fab32とFab28は現在建造中である。

医療や健康にも注力


 このほか,医療・健康分野や電子商取引の分野にも注力していくという。医療分野では診療報酬明細書(レセプト)やカルテの電子化,地方病院と都市部の大学病院とを結ぶネットワーク環境の構築,健康分野では同社のデジタル・エンタテインメント向けプラットフォーム「Viiv」を利用して健康管理の推進を図るとする。

 加えてユーザー・インタフェースの向上にも努めるという。その動機の一つとして,映像データをパソコンからデジタル・テレビへ出力する機会が増えることを挙げた。さらに医療事業においてタッチパネルを活用するなどして操作の単純化を図るという。無線通信に関しては,無線LANに加え,「WiMAX」などの推進を図るという。「BluetoothやUWB,Wi-Fi,WiMAX,CDMAなど,近距離から遠距離までの組み合わせていきたい」(インテルの吉田氏)とした。