米Intel Corp.の不振が続いている。2006年第4四半期(10月~12月)の決算は売上高が前年同期比5%減の96億9400万米ドル,営業利益が同55%減の14億8800万米ドルだった(PDF形式の発表資料)。これで4四半期連続の減収減益。2003~2005年まで2ケタの増収増益を続けてきて一転,2006年通期は売上高が9%減,営業利益が53%減と大きく落ち込んだ。

 市場別には,ノート・パソコンや携帯電話機向けは増収増益で推移しているものの,デスクトップ・パソコンやサーバ向けで大幅な減収減益が続いている。地域別の四半期売上高では,米国で前年同期比9%増となった以外は軒並み前年実績を下回った。特にEMEA(欧州・中東・アフリカ)地域では17%の減収と振るわなかった。


Intel社におけるマイクロプロセサの市場別売上高の推移(2004年第1四半期~2006年第4四半期,単位:億米ドル)

 製品別にみると,主力のマイクロプロセサはノート・パソコンなど向けでは売り上げを伸ばしたものの,デスクトップなど向けが足を引っ張り,全体として売上高は前年同期から11%落ち込んだ。チップセット/マザーボードの売上高は,ノート・パソコンなど向けの好調がデスクトップなど向けの不振をカバーして前年同期比2%増となった。

 フラッシュ・メモリは,出荷数量が過去最高を記録したにも関わらず,売上高は前年同期比4%減と落ち込んだ。前年同期に1200万米ドルだった営業損失は1億8600万米ドルまで膨らんでいる。NAND型フラッシュ・メモリの300mmウエハー工場の立ち上げ費用などがかさんでいるという(Tech-On!関連記事)

2007年は研究開発費をやや削減

 2007年第1四半期(1月~3月)の売上高は87億~93億米ドルになる見込み。粗利益率は49±1%を見込む。なお,前年同期は売上高が89億4000万米ドル,粗利益率は55.1%だった。2007年通期の粗利益率は,2006年通期の51.5%に対して50%前後になる見通しだ。通年の研究開発費は,2006年の58億7300万米ドルに対して54億米ドル程度を計画している。

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