ケータイ向け音楽再生用LSI「AP131」
ケータイ向け音楽再生用LSI「AP131」
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 NECエレクトロニクスは,音楽再生用LSI「AP131」を発売した(発表資料主な仕様)。これを用いると,「iTunes」や「Windows Media Player」で符号化した音楽データを携帯電話機で再生できるという。また,音楽再生による消費電力を低減し,60時間の連続再生を可能にするとしている。

 MP4,ASFといった形式に対応する。携帯型デジタル音楽プレーヤやパソコンで聴くために符号化した形式のまま,音楽データを携帯電話機にも流用できるようになる(ただし,著作権保護機能(「DRM」)に対応したデータは,再生できない)。従来から対応していた音楽プレーヤ・ソフトウエア「MOOCS Player」で符号化したデータである「SDオーディオ」も,これまで通り再生できる。
 音楽再生専用のCPUとDSP,ハードウエア処理によりサラウンド機能を実現する回路など,音楽再生に特化した機能を集積している。さらに,動作クロックを細かく制御する機能を備えたことで,消費電力を従来比約15%低減できると試算する。これまで,音楽再生のみを行う場合でも,ベースバンド・プロセサやアプリケーションLSIを使用して電力を消耗しがちだったという。

 パッケージは6mm角のTFBGA。現在,単価1000円でサンプル出荷している。量産体制はすでに整えた。生産規模は,来年度中に月産約100万個とする計画。なお,同社は,2007年2月12日~15日にスペインのバルセロナで開催される「The 3GSM World Congress 2007」に出展する予定。