Blu-ray Disc Associationの記者会見に参加したハリウッド首脳陣ら
Blu-ray Disc Associationの記者会見に参加したハリウッド首脳陣ら
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 現地時間,1月8日の3時から開かれたBlu-ray Disc Associationの記者会見はたいへん豪華な布陣であった。20世紀フォックスエンターテイメント,パラマウントなどハリウッド・スタジオの6社の社長,会長らが参集し,2007年の強力なタイトルのリリース計画が語られた。なかでもソニー・ピクチャーは70~100タイトル,ブエナビスタ・ホーム・エンターテンイメント(ディズニー)は60タイトルを用意するという。

 米国市場では2006年末までに100万台の「プレイステーション 3」(PS3)が売られたが,調査によるとそのうち80%のユーザーがBlu-ray Discプレーヤとして活用しようと思っているという(つまり統計上は一挙に80万台のプレーヤーが増えた)。この調査は,ソニーが1万人のPS3ユーザーに聞いたものだ。同じ調査で,もうひとつ面白い結果が出ている。それは「回答者の75%は,映画を見るデバイスのうちでプライマリ・プレーヤとして活用したいと思っている」というもの。これは一般に予想されていたより,かなり多い割合だ。

 筆者は,PS3を実際にチェックしてみて,確かにこれならプレーヤとして使えると判断した。DVDプレーヤとしてのPS2よりも,はるかに良い印象を持った。

 DVDの映像は,元のデータが規格で720×480画素となるため,プレーヤには低い解像度のデータを美しく見せる能力が求められる。その点でDVDプレーヤとしてのPS2が出力する映像は,大画面で見ると,フォーカスやコントラストが少々甘く感じられるところがあって,やはり“DVDも見られるゲーム機”という存在であった。

 一方,Blu-ray Disc規格は1920×1080のフルHDで,DVDと比較して圧倒的に大量の高画質のデータを持っている。そのプレーヤに求められるのは,映像を美しく加工するパワーというよりは,いかにディスクに入っているオリジナルのデータを忠実に再現するかという能力ということになろう。その点でPS3は“データを忠実に再現する”だけの十分なハードウエアの性能を備えており,ゲームはもちろんBDプレーヤとしての能力もかなり高い。

 ただし今回の調査に関してHD DVDグループ側のキーパーソンに聞くと「我々の調査データでは,そんなにPS3をBD-ROMプレーヤとして活用している人が多いという結果は出ていない」という。う~ん。さて,真実は?