電波産業会(ARIB:Association of Radio Industries and Business)は,超広帯域を利用する無線技術「UWB」の標準規格を2006年12月に発行した(関連ページ)。標準規格の名称は「ARIB STD-T91」。通信用途のUWB無線システムにおける,無線設備について規定した。

 UWBの法規制に関しては,2006年8月の官報で既に告示済みである(Tech-On!の関連記事)。今回のARIBの標準規格策定により,対応機器を発売する場合にARIB標準への準拠をうたうことが可能になる。既に規制に対応しているかどうかの試験サービスを行う事業者では,UWB無線システムへの対応が進んでいる(TELECの発表資料)。

 UWBの法規制の内容では,業界規格の議論に委ねられた箇所もあったため,過去のARIB標準に比較して策定作業は難易度の高いものだった。それでも当初の目標どおり2006年内の策定にこぎ着けた。規格策定に携わった関係者は,これにより対応機器の市場投入が盛んになることを期待しているという。