JFEスチールは,独ThyssenKrupp Steel(TKS)社と2002年4月に締結した包括提携契約の有効期間(2007年3月まで)をさらに5年間(2007年4月~2012年3月)延長することで,TKS社と合意した。自動車用鋼板とそれに関連する研究開発が対象。これまで「目覚ましい効果」(JFEスチール)を得ていることから引き続き提携を続ける。

 JFEスチールとTKS社は,両社の経営トップによる「提携推進委員会」を上部機関とし,高張力鋼板や表面処理,鋼材利用技術といったテーマに関して四つのワーキング・グループを設置。共同研究や相互の技術供与によって,自動車メーカーのグローバル展開への対応に取り組んできたという。結果,(1)自動車用鋼板の規格の共通化(2)高品質鋼板のクロスライセンス契約(3)合弁会社によるEVI活動の深化――といった成果を得た。

 今回の包括提携契約の延長に際し,同社は新たに自動車向け高潤滑合金溶融亜鉛めっき鋼板(高潤滑GA鋼板)「JAZ」(Tech-On!の関連記事)に関して,TKS社に技術供与することで合意した。