2006年の売上高トップ10(売上高の単位は百万米ドル,前年比成長率の単位は%。Infineonの数値はQimonda分を含む)
 米Gartner,Inc.の調べによれば,2006年における半導体の世界市場の売上高は,前年比11.3%増の2614億米ドル(速報値)になる見込みだ。2005年に市場を牽引したのはNAND型フラッシュ・メモリだったが,2006年はDRAMの伸びが目立った。DRAMを手掛けるドイツInfineon Technologies AG(メモリ事業を担うのは子会社のドイツQimonda AG)や韓国Hynix Semiconductor Inc.の売上高は前年から3割程度の伸びをみせている。

 メーカー別のランキングでは,米Intel Corp.が15年連続で首位を維持した。ただし,同社は上位5社で唯一,売り上げを減らしている(Tech-On!関連記事1)。CPU分野で米Advanced Micro Devices,Inc.(AMD)にシェアを奪われたことが響いた。

 一方,AMDは2005年の14位から順位を上げて9位に入った。同社製CPUが米Dell, Inc.に採用されたことや(同2同3同4),画像処理LSIのカナダATI Technologies Inc.を買収したことなどで(同5),大幅な売り上げ増を達成した(同6)


2005年(左)と2006年(右)の半導体市場シェア

 日本メーカーでは東芝の5位が最高となる。円安の影響でGartnerの米ドル・ベースのランキングでは2005年の4位から順位を下げたものの,NAND型フラッシュ・メモリやイメージ・センサの売り上げが好調に推移している(同7)。ルネサス テクノロジは,SoCや自動車向け半導体の売り上げ増を液晶ドライバICやRF ICの低迷などが相殺し,全体としては減収に終わった(同8)。2005年に8位だったNECエレクトロニクスはトップ10から外れている。