米Intel Corp.は,香港で開催中の「ITU TELECOM WORLD 2006」で,モバイルWiMAX(IEEE802.16e-2005)のベースバンドLSIの設計が完了したと発表した。さらに以前発表したWiMAXと無線LANの両方のRFアナログ回路を1チップ上に集積したトランシーバLSIと,今回のベースバンドLSIとの組み合わせを「WiMAX Connection 2300」と呼ぶことも明らかにした(関連記事)。

MIMOを実装

 今回Intel社が発表したモバイルWiMAXのベースバンドLSIの特徴は,空間多重技術のMIMOの信号処理回路が実装されている点である。無線LANとの通信回線の切り替えをユーザー自身ができるようにする機能も搭載したという。ほかのメーカーも,モバイルWiMAXのベースバンドLSIにはMIMO技術を搭載し始めている(関連記事)。2008年のサービス開始が見込まれるのモバイルWiMAXで,当初から対応端末がMIMO技術を備えている可能性が出てきた。

 Intel社は2007年末ころに,カードやモジュールの形でWiMAX Connection 2300のサンプル出荷を開始する計画である。