iSuppli社による2006年の半導体メーカー年間売上げ予想ランキング
iSuppli社による2006年の半導体メーカー年間売上げ予想ランキング
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 2006年における半導体メーカーの年間売上げ予想ランキングを米iSuppli Corp. が発表した(発表資料)。今年新たにトップ10入りしたのは,米Advanced Micro Devices,Inc. (以下AMD)と韓国Hynix Semiconductor Inc.(以下Hynix)。iSuppli社が年間売上げランキングを作成した過去6年間で,2社がトップ10に格付けされたのは初めて。AMD社は前年の15位から7位,Hynix社は11位から8位に順位を上げた。

 AMD社の売上げは対前年比90%増の大幅な伸びで75億米ドルの見込み。この急成長は,2006年10月のカナダATI Technologies Inc.買収による。また,デュアル・コアのマイクロプロセサの人気によるマイクロプロセサ部門の約37.5%の成長も後押しした。2005年はフラッシュ・メモリの不振によりトップ10入りを逃したが,これを払拭する結果となった。

 Hynix社の売上げは対前年比32.5%増で74億米ドルの見込み。2006年はDRAMとNANDフラッシュ・メモリが好調だった。iSuppli社によるとDRAMの売上げは11億米ドル,NANDフラッシュ・メモリの売上げは7億7000万米ドル増加するという。

 対照的に,トップ10の中で売上げを減少させたのが米Intel Corp.,ルネサス テクノロジ,NECの3社。 首位のIntel社はマイクロプロセサとNORフラッシュ・メモリの不振が影響し,前年比11.6%減の大幅な減少が見込まれる。Intel社は今年携帯電話機向けのマイクロプロセサ事業部門を米Marvell Technology Group Ltd.に売却した。

 半導体市場全体としては,前年の2373億米ドルから9%増の2585億米ドルに成長するとiSuppli社は予測する。当初対前年比7.8%増の成長を予測していたが,これを修正した。特に成長が期待されるのはメモリ・チップ分野で21.5%の伸びを予測する。また,DRAMは32%の成長が期待されるメモリIC分野の今後の鍵となる要因だという。一方,減少を見込まれているのがマイクロコンポーネンツとマイクロプロセサ。マイクロコンポーネンツは年間0.3%,マイクロプロセサは6.6%減少の見込みである。