日本記録メディア工業会は,記録メディア各種の2009年までの需要動向予測を発表した。これによれば,2006年の次世代DVD(Blu-ray DiscとHD DVDの合計)の推定市場規模は100万枚という。2007年は10倍の1000万枚,2008年は5200万枚,2009年は1億4100万枚と見通す。BDとHD DVDの比率については公表していない。

 DVDの世界需要は今後も好調な伸びを見込む。追記型DVDは2006年に前年比39%増の47億3100万枚,2007年以降も伸び率は小さくなっていくものの,堅調に増加していくと予測される。書換型DVDは2006年に前年比35%増の4億900万枚。こちらも成長率は鈍化しながらも2009年まで拡大が続く見通しだ。生産量も需要に伴って伸びていくが,日系メーカーの比率は年々縮小する。2006年の追記型DVD生産に占める日系メーカー比率40%程度に対して2009年は34%程度になる見込みだ。

 追記型DVDの需要増に伴って,データ用CD-Rの需要は2005年をピークとして減少に転じた。2006年の推定実績は前年比3%減の70億1300万枚。2007年以降は年率7~8%程度,市場が縮小して,2009年の世界需要は55億9300万枚と予測される。


図●データ用CD-Rと追記型DVDの世界需要の推移(2006年推定,2007~2009年予測。単位:百万枚)

携帯型音楽プレーヤの影響つよく

 録音用メディアは軒並み,ハード・ディスク装置やフラッシュ・メモリを内蔵する携帯型音楽プレーヤの市場拡大にマイナス影響を受けている。録音用CD-Rの世界需要は2009年まで年率6~7%減少して2009年に2億2500万枚となる見込み。カセットテープは年率20%を超える減少が続いて2009年には1億3700万本へ,ミニディスク(MD)は約3割ずつ需要を減らして2009年に3500万枚まで縮小する見通しだ。