オーストリアON DEMAND Microelectronics AG(ODM)は,2006年11月15日~17日に横浜で開催される「組込み総合技術展(Embedded Technology)2006」において,携帯機器で実行するマルチメディア・アプリケーション向けの信号処理プロセサのIPコア「SVENm」を発表する。これに先立ち,ODMは,東芝やキヤノンなどにより設立されたIP取引機構「IPTC」に加入した。Embedded Technology 2006では,IPTCのブースにて出展する。

 ODMは,ベクトル型の演算ユニットを備え,C言語でプログラムが可能な信号処理プロセサのコアを提供している。SVENmは,同社のHDTV動画に向けた「SVEN」を,携帯機器向けに簡略化したもの。動画像データの符号化と復号化を同時に行ったり,デュアル・ストリームで復号化したりできる。音声も同様に処理できる。これにより,携帯機器で高精細なテレビ/動画像を再生できる。また,スケーリング,デインタレーシング,色空間変換といった機能も統合している。H.264,MPEG 4,VC-1,DIV-Xに対応し,MMC,SDIO,CompactFlashなどと接続可能である。D1(PAL720×576またはNTSC720×480)までの動画を扱える。