船井電機は,2007年夏の操業を目指して,ポーランドのノワソル特別開発区に液晶テレビ工場を設立する(発表資料)。ドイツなどを中心に需要が旺盛な欧州市場に向けて,現地に初めて生産工場を持つ。これまで同社は,欧州市場向け液晶テレビについては,中国工場で生産したほぼ完成品に近い液晶テレビ用モジュールを,リトアニアの委託工場で組み立て,出荷していた。

 新工場は2007年6月末ころに10万台/月の規模で生産を開始する。2008年には20万台/月へ生産規模を拡大する計画だ。従業員は,生産規模を20万台/月とした時点で約1000人とする予定。総投資額は約70億円になる見込みである。

 船井電機は2006年度に全世界で200万台の液晶テレビ生産能力を,2007年度に500万台まで引き上げるとしている(Tech-On!関連記事1)。パネルは台湾の奇美(Chi Mei)グループを中心に数社から調達するといい,「現在計画している500万台分は問題なく供給を受けられる」(同社広報)とした(Tech-On!関連記事2)