日本マクドナルドは2006年10月13日,同社が2006年8月に実施した販売促進キャンペーンの賞品として発送したMP3プレーヤーの一部が,コンピュータ・ウイルスに感染していた,と発表した。この問題について,同社の広報担当者に聞いた。質疑応答は以下の通り。(聞き手=内田 泰)

--ウイルス感染が発覚したMP3プレーヤーは,既存の市販製品か。それとも,オリジナルの製品か。

日本マクドナルド 当社オリジナルの製品だ。プレーヤーは,中国の広東省にあるDongguan Gain Charm Toys社が生産し,香港の代理店を通じて調達した。128Mバイトのフラッシュ・メモリを搭載している。同プレーヤーの仕様について詳細な情報を持っていないが,中国Actions Semiconductor社の音楽処理LSIを使っていると聞いている。

--ウイルス感染が発覚した経緯について教えてほしい。

日本マクドナルド 2006年9月29日から当選者1万名に対して,合計1万台を発送した。プレーヤーを受け取った当選者から,パソコンにプレーヤーを接続したところ,「ウイルス対策ソフトウエアが起動してウイルスが検出された」「中国語のメモ帳が起動した」などの連絡があった。現在までに7件,同様の報告が届いている。
 当社が保有していたサンプル機200台を調査したところ,その約1割からウイルスが検出された。ただし,感染被害の報告は今のところ届いていない。

--感染したコンピュータ・ウイルスについて詳細な情報を教えて欲しい。

日本マクドナルド プレーヤーからは,トロイの木馬型ウイルス,ワーム,スパイウエアの3種類が検出されている。Windows搭載パソコンに感染する恐れがあるが,Macintoshには感染しない。ただし,ウイルスの詳細については,現在対策ソフトウエア・メーカーのトレンドマイクロが調査中なので,明らかにできない。